2022年6月17日(金) 劇場公開
テアトル新宿 ほか 全国にて劇場上映中



『鬼が笑う』
[ 英題:Make The Devil Laugh ]


CAST

半田周平 梅田誠弘
赤間麻里子 坂田聡 大谷麻衣
中藤契 大里菜桜 木ノ本嶺浩 鳥居功太郎
大窪晶 齋藤博之 小池誠徳 月亭太遊
堤満美 亀岡園子 柴田鷹雄 夢麻呂
矢戸一平 和田昭也 大久保健 リロイ太郎
落合亜美 小松勇司 池村咲良
バースデーこうだい 帆南 ムーディ勝山
/ 岡田義徳



MINO Bros.
監督・編集:三野龍一 脚本:三野和比古


プロデューサー:三野博幸



配給
ラビットハウス / ALPHA Entertainment / MINO Bros.

製作
ALPHA Entertainment / KCI

©️2021 ALPHA Entertainment LLP「鬼が笑う」

2021年 / 日本 / カラー / 2:1 / DCP / 124分 / PG12

TRAILER

ABOUT THE MOVIE

INTRODUCTION

処女作『老人ファーム』で兄弟独自の世界観を見事に作り上げ、1作目にして渋谷 ユーロスペース他、全国ロードショーを経た兄・三野龍一が監督、弟・三野和比古が脚本を担当する、兄弟映画制作チーム「Mino Bros.」による渾身の2作目。
『鬼が笑う』では、外国人技能実習生問題、日本社会の差別と偏見といった現実を見据えながら、犯した罪を許されない男の魂の行方を力強く描いている。主演は前作『老人ファーム』に続き半田周平がつとめ、梅田誠弘、赤間麻里子、坂田聡、大谷麻衣、岡田義徳 など魅力溢れる俳優陣が迫真の演技で脇を固める。

MINO Bros.COMMENT

もしテレビで人殺しのニュースを見たなら、あなたは「ひどい人がいるな」「怖いな」「かわいそう」と思うでしょう。そしてそこで想像はストップするでしょう。
僕たちは、そこでストップしたくありませんでした。どうして?なぜ?そこになにがあった?誰も知りたくないようなことに深く興味を持ってしまいました。だから映画を使って、もっと深く掘り下げてみたかったのです。
例えば、父親を殺してしまった主人公にこんな生い立ちがあれば?その後の家族がこんな風に変わってしまっていたら?職場でいじめがあったなら?

自分たちは少し変わった家庭環境で育っています。常に大人に気を遣い、自分の生きる場所を守ってきました。その時に見てきたもの、考えたもの、目線が映画の中で生きているのだろうと思います。
もちろん僕たち兄弟よりも苦しい環境で育った人たちは世の中にたくさんいます。主人公がやってしまった父親殺しは、世間的に言って、絶対に許されるものではありません。
しかし、世間はいつも正しいか正しくないかで判断しすぎではないでしょうか。一度、正しいか正しくないかの天秤を捨ててみてほしい。

僕たちは前作の「老人ファーム」から、一貫して共感のできない映画を作っています。山奥の老人ホームで懸命に働く青年の気持ちなんて誰もわからないし、父親殺しをして出所してきた青年の気持ちなんて知らないままに一生を終えるでしょう。なぜそんな映画ばかりを作るのか。それは、ニュースを見たときの一遍通りの非難や同情が感情の全てではないと思うからです。想像の羽根をもう少しのばしてみてください。あなただけの価値観が出てきませんか。こっそりと自分の中に見つけた価値観を持ち帰ってください。
あなたの胸の中に芽生えたものに、僕たちは興味が尽きません。

OPINION COMMENT

これは現代のサムライの物語である。
尊厳と揺るぎない信念を持って生き残るための必死の闘いを描いた、激しく悲痛なドラマである。
衝撃的なラストは、エンディング・クレジットの後もずっとあたなの心に残るだろう。

エドヴィナス・プクスタ (Edvinas Pukšta) タリンブラックナイト映画祭 フェスティバルプログラマー

処女作『老人ファーム』では、自主映画で取り上げられることの少ないテーマを手加減なく描き、ステレオタイプの向こう側にある社会の問題を見事に炙り出していた。そんなMino Bros.の精神が、今作にも漲っている。多角的な視点から描き出された、現代社会の複雑な問題。それはいっけんすると、“個々の問題”でしかないと思わせるのだが、実は各々の事象が密接に繋がっているのだと描く構成や設定、人物配置も見事だ。

松崎健夫 映画評論家

「寄る辺なき者たち
それは今、隣で起きていることかもしれない
もう見て見ぬ振りは出来ない」

國實瑞惠 鈍牛倶楽部代表 プロデューサー

それでも生きていかなきゃいけない
それでも生きていかなきゃいけない
それでも生きていかなきゃいけないのだ

中野量太 映画監督

以前から本当に尊敬している俳優・半田周平さんが主演。滅多にお目にかかれない人間性と才能をお持ちの方です。
社会性ある作品で命を削って制作されたのが分かる。こういう意欲的な映画を是非映画館で観て欲しい。半田さんと梅田さん、素晴らしい。

戸田彬弘 映画監督

凄い映画でした。
半田周平さん、梅田誠弘さんが画面に映る度に胸がドキドキして心が躍り、目が釘付けになりました。
それを作り上げたのはサポートするキャスト全員の熱量と監督、スタッフの気合だと思います。
久しぶりに独特の匂い立つ映画を見ました。

小路紘史 映画監督

徹底的に理不尽な世界で渇望される正義が血飛沫と共に脈打つ映画。途中、直視できずに目をつむってしまいました。

藤元明緒 映画作家

長い時間、水の中に潜っているような、とても息苦しい「受難」の映画だ。
この、救いようのない息苦しさこそが、この映画の最大の特徴である。

森岡龍 俳優/映画監督

主人公だけでなく加害者に見える方にも癒されない過去やきっかけがある。主人公がそうならざるを得なかったようにそれぞれのキャラクターの人生の背景を思念せずにはいられませんでした。格差や社会問題という表面的な言葉ではなく深く人の心について考えさせられました。

立石晴香 俳優

この映画に惹かれてしまうのは、世の中の理不尽さを知りながら見て見ぬ振りをし、ふわふわと生きている自分への戒めなのだろうか。
キャスト・スタッフのクオリティが高くとても丁寧に作られた作品だからこそ密度の高い重く暗い作品です。
だからこそ、そこに射す一筋の光がとても眩しく日常生活では見逃してしまいそうなほのかな光すら愛おしく感じます。
自分たちの幸せを優先するあまり、私達はこういった世の中の理不尽さに蓋をしているのではないかと考えさせられる作品です。

山岸謙太郎 映画監督