MINO Bros.
監督・編集:三野龍一 ​脚本:三野和比古
プロデューサー:三野博幸

製作年:2020年(日本) / 135分
製作・著作 ALPHA Entertainment LLP ( 三野博幸 / 新谷幸由)
配給:MINO Bros.
ALPHA Entertainment ・ ALPHA STYLE Inc. 三野博幸/
S&A Inc. 新谷幸由

ABOUT THE MOVIE

INTRODUCTION

処女作「老人ファーム」で兄弟独自の世界観を見事に作り上げ、1作目にして渋谷・ユーロスペース他・全国ロードショーを経た兄・三野龍一が監督、弟・三野和比古が脚本を担当する、兄弟映画制作チーム「Mino Bros.」による渾身の第2作品「鬼が笑う」。
主演は1作目に続いて半田周平が務めた。

STORY

親父の暴力から母・妹(家族)を守るために親父を殺めてしまった正義感の強い石川一馬は、長い刑期を経て更生保護施設で生活を始める。更生施設で無気力に生活し、職場のスクラップ工場では「人殺し」と呼ばれるが、反論をせず、ただ淡々と業務をこなす。無為に日々を過ごす中で、長男として家族をまとめることが自分の生きがいとなっていた。家に引きこもる母を心配し、一馬は足繁く母親のアパートに尋ねるが、母にはお前が家族を壊したんだと追い返される。
一馬は自分にできることはもう何もないのだと全てを諦めかけていた。ある日スクラップ工場で、外国人労働者へのいじめに巻き込まれる。みんなが見て見ぬふりをしている中、なりふり構わず、止めに入った中国人労働者の劉の姿に一馬は目を覚めさせられる。
劉と交流する中で、自分が望む幸せの為に、もう一度立ち向かっていく一馬。

MINO Bros.COMMENT

もしテレビで人殺しのニュースを見たなら、あなたは「ひどい人がいるな」「怖いな」「かわいそう」と思うでしょう。そしてそこで想像はストップするでしょう。
僕たちは、そこでストップしたくありませんでした。どうして?なぜ?そこになにがあった?誰も知りたくないようなことに深く興味を持ってしまいました。だから映画を使って、もっと深く掘り下げてみたかったのです。
例えば、父親を殺してしまった主人公にこんな生い立ちがあれば?その後の家族がこんな風に変わってしまっていたら?職場でいじめがあったなら?

自分たちは少し変わった家庭環境で育っています。常に大人に気を遣い、自分の生きる場所を守ってきました。その時に見てきたもの、考えたもの、目線が映画の中で生きているのだろうと思います。
もちろん僕たち兄弟よりも苦しい環境で育った人たちは世の中にたくさんいます。主人公がやってしまった父親殺しは、世間的に言って、絶対に許されるものではありません。
しかし、世間はいつも正しいか正しくないかで判断しすぎではないでしょうか。一度、正しいか正しくないかの天秤を捨ててみてほしい。

僕たちは前作の「老人ファーム」から、一貫して共感のできない映画を作っています。山奥の老人ホームで懸命に働く青年の気持ちなんて誰もわからないし、父親殺しをして出所してきた青年の気持ちなんて知らないままに一生を終えるでしょう。なぜそんな映画ばかりを作るのか。それは、ニュースを見たときの一遍通りの非難や同情が感情の全てではないと思うからです。想像の羽根をもう少しのばしてみてください。あなただけの価値観が出てきませんか。こっそりと自分の中に見つけた価値観を持ち帰ってください。
あなたの胸の中に芽生えたものに、僕たちは興味が尽きません。